町全体が国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「今井町」。
まずは、今井まちなみ交流センター「華甍(はないらか)」で町全体の歴史や様子を確認。
今井まちなみ交流センター 華甍
今井まちなみ交流センター 華甍

今井まちなみ交流センターの北側には町を囲った環濠の復元がある。
今井町 復元された環濠
復元された環濠

まっすぐ町の南西隅に向かい春日神社まで行くと、環濠跡と復元された土塁がある。
今井町 春日神社 境内社
春日神社 境内社
今井町 春日神社 本殿
春日神社 本殿
今井町 環濠跡と土塁
環濠跡と土塁

西口門跡から町内に入り、北方には、城郭を思わせるような今西家住宅が見える。
今西家は江戸時代の惣年寄の筆頭で、町方支配の一翼を担っていた。
今井町 西口門跡付近
西口門跡付近

今西家住宅 【重要文化財】
今井町の西端にあり、惣年寄の筆頭を務めていた家である。
慶安3年(1650)に建てられた民家であるが、城郭のような構造で「八ツ棟造」と呼ばれている豪壮な建物となっている。
今井町 今西家住宅
今西家住宅

今西家の前の道をさらに北に進むと八幡神社がある。ここが地区の北西の角端である。
今井町 八幡神社
八幡神社

今西家を南側の御堂筋を東へ進むと、豊田家住宅が左側に見えてくる。
すぐ近くに、町家再生のモデル住宅として造られた今井まちづくりセンターがある。

豊田家住宅 【重要文化財】
旧は木材商「西の木屋」牧村家の所有で、幕末には大名貸しを行い藩の蔵元等をつとめていた豪商である。
寛文2年(1662)に建設されたもので、今西家住宅と並び、今井町における上層町屋の好例である。
今井町 豊田家住宅
豊田家住宅

さらに御堂筋を東へ行くと、右手に称念寺の大きな屋根が見える。
今井町はこの寺院を中心に発達した寺内町(じないまち)である。
今井町 称念寺
称念寺(現在は本堂を修復中)

その先は中橋家住宅、前を通って左折し、北へ進むと上田家住宅がある。
江戸時代の惣年寄の一つで、かつて酒造業を営んでいた。
中橋家住宅 【重要文化財】
称念寺の筋向いにあり、屋号を「米彦」といい江戸時代は米屋を営んでいた。
主屋は18世紀後半頃に建てられた平屋建の町屋であったが、19世紀初頭に、正面通りに「つし二階」が増築された。
今井町 中橋家住宅
中橋家住宅

上田家住宅 【重要文化財】
今西家、尾崎家と並び惣年寄をつとめた。主屋は祈祷札から延享元年(1744)頃の建築と推定される。
入口を西側に設け屋根も他家と異なっている。内部も惣年寄の特権からか装飾的な要素が多い。
今井町 上田家住宅
上田家住宅

上田家住宅をさらに北へ進むと、順明寺がある。
順明寺 本堂
順明寺 本堂
順明寺 境内の様子
順明寺 境内の様子

少し戻り、東へ行くと、左手に音村家住宅と旧米谷家住宅がある。音村家住宅は音楽教室に使われているようで、自転車が止められていた。
音村家住宅 【重要文化財】
「細九」の屋号で金物問屋を営んでいた。17世紀後半頃、主屋を建て、後主屋西北部に「つのざしき」を増築し、19世紀中頃、西側に座敷が追加された。
時代の情勢にあわせて逐次増築されているのが特徴である。
今井町 音村家住宅
音村家住宅

旧米谷家住宅 【重要文化財】
「米忠」の屋号を持ち、広く金物商を営んでいた。18世紀中頃の建物で、後に内蔵や蔵前座敷を増築した。
主屋は他家と異なり、5室型で農家風のイメージが強い建物である。
今井町 旧米谷家住宅
旧米谷家住宅

旧米谷家を東に進むと、左手に西光寺が見える。
西光寺
西光寺

さらに東に進み、右折し中尊坊通を進むと河合家住宅、高木家住宅がある。
河合家住宅 【重要文化財】
江戸時代初期頃、上品寺村より移住し、古くから「上品寺屋」の屋号で酒造業を営んでいる。
18世紀中頃に建てられた早い時期の二階建町屋で二階に座敷等が設けられており、豪商の片鱗がうかがえる建物である。
今井町 河合家住宅
河合家住宅

高木家住宅 【重要文化財】
19世紀初頭頃、「四条屋」より分家して「大東の四条屋」の屋号で、酒造業等を営んでいた。
発達した二階建で、一階、二階共に2列6室型の部屋となっている。
また正面通りの格子の精彩さ等、幕末期の上層町屋の好例である。
今井町 高木家住宅
高木家住宅

町全体が重厚なたたずまいで、江戸時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥る。また、町屋を利用したカフェや甘味処、雑貨屋が所々にあり、散策しやすい。幅広い年齢層が楽しめる町だと思う。

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